お知らせ
10/21 サトウ八ローのこと。
作家佐藤紅緑の息子で、作家佐藤愛子の異母兄、童謡「ちいさい秋みつけた」とか、歌謡曲「りんごの唄」などの作詞で知られるサトウハチローは、佐藤八郎という平凡な名前のためにペンネームに工夫をしたようだ。
しかし、工夫しすぎたために後世を悩ませることになる。
われわれは、サトウハチローないしサトウ・ハチローと承知しているが、もちろん初期には佐藤八郎を使ったし、佐藤ハチロー、サトーハチロー、サトー・ハチロー、サトウ・ハチロウ、サトー・ハチロウ、サトウ=ハチローなどいくつ表記があるのかわからない。しかし、「サトー」「サトウ」と「ハチロウ」と「ハチロー」の組み合わせのようだ。
これらを網羅した辞書を作ればいいのだが、今回は簡便に次のような辞書で間に合わせた。
サトウ・ハチロー=サトウハチロー=サト ハチロ
これで大概の表記は拾うはずである。
佐藤八郎は、同名の他人が多いので辞書に入れなかった。
したがって、カタカナ表記と漢字表記両方で検索していただくのがよい。
(こういう場合、漢字表記も辞書に入れたほうがいいのだろうか?)
10/6 「彷書月刊」の廃刊
愛書家のファンが多い「彷書月刊」が今月号(300号)で廃刊となる。1985年の創刊であるから25年の誌歴ということになる。毎号ユニークな特集を組み、今となっては貴重な証言も多い。
「雑誌は廃刊したときから研究対象になる」と誰かが言ったそうだ。
NDLの「雑誌記事索引」の採録対象外であるから、この雑誌の総目次を作らなくてはならない。
どなたか、「研究対象」にしてください。
10/5 「居場所」という言葉
近頃、「居場所」という言葉をよくきく。われわれの若いころには、あったかも知れないが、あまり聞いたことがない。ちょっと注意してみると、教育やソーシャルワークの用語として使われているようだが、あまり定義や用法に確たるものがあるわけでもないようだ。
このデータベースで検索すると、1946年に最初の用例があるが、一般的には1990年代に使われ始め90年代半ばから激増する。
戦前の例はヒットしない。これが、データベースのデータの偏りないし不足から来るのか、戦前に用例がないのか、あるいは「書き言葉」としては使われなかったのかはわからない。
しかし、グラフで視覚化するとこうした傾向が瞬時にわかるのは面白い。
9/20 難しい名前。
京都大学の松尾尊兊先生のお名前は悩ましい。
あるデータベースで検索すると、下記の結果が出る。
松尾尊兊 0件
松尾尊[ヨシ] 13件
松尾尊兌 61件
松尾尊允 5件
松尾尊 84件
「松尾尊」で検索した場合、松尾先生以外のノイズ(失礼)が多少含まれていると思われる。
当データベースでは、先生の名前を正しく修正したところ、「論題」で16、「著者名」で102件の検索結果を得た。
難しい名前の場合、多少ノイズはあってもその字をスペースにして検索するのが無難のようだ。
CiNiiでも、「松尾尊兊」は、0である。
9/19 遅ればせですが。
2010年9月8日 受変電設備工事に伴うサービス停止のお知らせ(2010年9月)
詳細は下記をご覧ください。
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2010/1189915_1531.html
9月18日(土)18:30~9月20日(月・祝)11:00、当データベースでは、所蔵情報・遠隔地複写が利用できなくなります。